2017年6月25日日曜日

画評 <アーティスト:ニシナカミュウ> 

ニシンカミュウの絵は子供の絵である。
 幼稚園に入りたての子供が渡された画用紙とペンに描けとも言われず描いて、出来上がりとも思わず、取り上げられた、もしくは終了の時間がきて完成とされた。言ってみればすべて未完の絵である。
 しかし今までは一つの共通点があった。余白がなかったのである。未完とはいえ作品はすべて色によって埋め尽くされ、さらにその上を色によって上塗りされた世界であった。
2017年…余白ができた。
多色ではあったが、多細胞、もしくは単細胞の様な絵ができ、そこに行間のような余白が生まれたのである。

私が思うに、そして多くの人が感じるであろうと思うにニシナカの絵はエネルギーである。2016年は暗い色のエネルギー(負のエネルギーも含む)。繰り返すがやはり2017年もやはりエネルギーである。私が細胞と書いたのはまったくの個人主観である。しかし細胞もまたエネルギー。作者ニシナカ自身はまったくその意識はなくとも。
無意識のエネルギーの表現。それがニシナカのアートである。

E(エネルギー)=MC2はアインシュタインの数式である。
「すべての事象は数式によって答えがでる」と公言したアインシュタインだが、ニシナカの表現はその答えを絵によって無意識に表しているのだ。
 さて私達、絵を見る側はニシナカの絵に何を思えばいいのか?
 答えがエネルギーである以上それを吸収すればいいだけだ。

  つまらない日常、金にまつわるリアルな日常、堅苦しい人間関係…言い出せば切りがない。作品の吐き出すエネルギーを今日、明日の糧として吸収すればいいのだ。
 
 2017年…答えが分かっていながら今回もニシナカに尋ねた「作品の意図は?」答え「分からない」・・・。よかった、ここで陳腐な作品説明なんかをされたらガッカリするだけだ。作者自身が分からないのであるから、こちらも作者が思いもよらない利用方法でいいのである。
 2017年余白ができたニシナカ…というより作品そのものに何を見ますか?そもそも何もないのかもしれない。余白ですらないのかもしれない。何かのエネルギーという答えだけがそこにあるだけだ。

*ご本人のご要望により作成しました。
では!

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